お客様から寄せられたご質問
連帯保証人にふさわしい人とは?
南青山法律事務所からのご回答・ご提案
「切っても切れない関係にあり、かつ責任逃れがしにくい人」という観点から考えると、親族が一番望ましいと思います。
<解説>
Q&A 『入居審査の際の5つのチェックポイントとは?』のところで、連帯保証人の重要性をご説明いたしました。
そして、契約の際は必ず連帯保証人を、とお伝えいたしました。
では、この連帯保証人。
具体的にはどういう方になってもらえばいいのでしょうか。
多くの方がご存じかとは存じますが、やはり理想は
【親・兄弟その他親族】
です。
逆に、あまり意味がないのが
【友人】・【職場の上司・同僚】・【取引先】・【社長仲間】・【恋人】
などです。
なぜなら、友人等では、入居者との関係が永続的ではないですし、感じる責任の度合いも全く違います。
恋人は別れるかもしれませんし、職場は変わる可能性があります。
取引先は取引が終了するかもしれません。
社長同士は、仲が悪くなることもよくあります。
やはり、
【切っても切れない関係にあり、かつ責任逃れがしにくい人】
という観点から考えると、親族が一番望ましいと思います。
では、配偶者はどうなの?というと、これはダメです。
基本的に財布が同じですし、いなくなるときは一緒にいなくなります。
単身赴任等で別居しており、かつその配偶者に収入がある、というようなケースでなければ、連帯保証人としては機能しないと思います。
法人契約の場合における代表取締役にも同じことが言えます。
法人契約でよく見られるのが、
「借主=会社」
「連帯保証人=代表取締役」
という形ですが、これは「実質的に社長が借りている」、「社長にも請求できる」という以上の意味はありません。
Q&A 『入居審査の際の5つのチェックポイントとは?』でご説明した【入居者の説得】や【'緊急連絡先】としては当然機能しませんし、会社がとんでしまえば、本人もとんでしまいます。
そこで、やはり
「切っても切れない関係にあり、かつ責任逃れがしにくい人」という観点から考えると、親族が一番望ましい。
ということになると思います。
もちろん、なかなか理想どおりにはいかないことはよくあります。
また、友人等の緊急連絡先がきちんと機能し、無事話し合いで明渡ができた、というケースもたくさんあります。
したがって、親族等でなければ絶対にダメだというわけではありません。
(それに、親族の連帯保証人が責任を全く果たさないというケースももちろんあります。)
しかし、入居者と連帯保証人との【関係】に敏感になることで、賃貸経営に存するリスクに敏感になることができます。
そうすれば、「この入居者は特に注意しよう」であるとか、「早めに対応しよう」というように、迅速な行動へとつなげることができます。
そこで、
「リスクに敏感になり、リスクをきちんと認識した上で対処する」
ということがとても重要になると思います。
このQ&Aが少しでも皆さんのお役に立てば嬉しく思います。
(その他のQ&Aについてはこちらをご覧下さい。)
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【ご注意】
上記回答はあくまで一般的なケースについて述べるものですので、個別具体的なケースでの結論・成果をお約束するものではありません。
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